Google Play で公開されている Web View

ソーシャルネットワークの危険性のお話

本日はちょっと変わったお話を。

日本時間で昨日(3月23日)の朝、スマホの一種、Android OSを使っているユーザーの間で、「アプリケーションが異常終了する」「そもそも実行できない」と騒ぎになりました。ホーム画面に置いているウィジェットが何度もエラーを出して辟易した方も居られたのではないでしょうか。

原因は、その時に新版がGoogle Play(ストア)で公開された「Web View」というアプリにありましたが、さて、これは一体何でしょう?

Web Viewとは、Androidの多くのアプリで共有して使うプログラムの一つで、主にホームページの表示機能を一括して担当しています。更新情報やお知らせページなど、Web上にある情報の表示に使うために、多くのゲームやアプリから呼び出され、使われています。

OS(基礎プログラム)に組み込んでいても不思議ではない程、重要なプログラムなのですが、Web上のデータを見に行くという事は、インターネットとの直接の窓口になる為、万が一バグ(プログラム上のミス)があると、あなたのスマホのデータを盗まれたり、書き換えられたり、制御を奪われる可能性が出てきます。いわゆる脆弱性というものですが、それを回避する為、問題が見つかれば簡単に最新版に更新できるように単体のアプリの形でGoogle Playで公開されているのです。

さて。今回、このWeb Viewの最新版にバグが新たに生まれ、その結果これを呼び出していた多くのアプリが動作不良を起こしたわけですが、この対処法としてツイッターやフェイスブックなどのSNSでは「Web Viewを一旦アンインストールして古い版にし、自動更新を止めれば良い」という話が広まりました。実際にそうされた方、居られるかもしれませんが……

絶対にやめてください。

自動更新をするようにしておいてください。

先にも述べたように、Web Viewはインターネットとの窓口です。言い換えると、悪意を持ってる人から真っ先に狙われる場所でもあります。古い版に戻してしまうと、せっかく対策した問題が再発します。つまり、わざわざ塞いだ穴をもう一度開けてしまう行為になります。まして自動更新を止めたまま放置してしまうと、以後ずっとクラッカー(高度な知識を持つ犯罪者)に対してノーガードになってしまいます。

勿論、お仕事などで使うアプリがある場合、一時でも使用できないと困るという方も居られるでしょう。そういう方はリスクを承知で古い版に戻すしかなかったとは思いますが、極力回避するべき行為とだけはご理解していて下さい。

なお、現在では修正したものがGoogle社から公開されていますので、直ちに更新し、今後同じようにWeb Viewが原因で問題が起こる可能性もありますが、自動更新機能は必ず有効にしておいて下さい。基本的に、全てのアプリに対し自動更新を有効にしておく事を強くおすすめします。

決してSNS上の無責任な話を鵜呑みにしないようにしましょう。

「よくわからないからまぁ書いてある通りやっておくか」という考え方は危険です。特に、スマホはあなただけでなく、お知り合いのプライバシーの塊です。アドレス帳やトークの内容が引き抜かれたら、多くの方に迷惑をかけるかもしれません。でも、誰も責任はとってくれないのです。

皆様、どうかご注意を。