競走馬

ウマ娘達を救った井戸

皆さんこんにちは。世間では、『ウマ娘 プリティーダービー』というスマホ向けゲームが大ブレイクしているそうで……それに絡めて、今日は競走馬と井戸のお話を一つ。

ウマ娘……というか競馬で走っているのは勿論サラブレッド種の競走馬なのですが、それらは中央または地方競馬の管轄にある、トレーニングセンターと呼ばれる施設で日々管理、調教されています。

そんなトレーニングセンターの一つが、宮城県にある山元トレーニングセンター。ここは270頭もの競走馬を収容できる大きな施設で、ダイワメジャー、ダイワスカーレット、アドマイヤグルーヴ、アドマイヤドンなどを育て上げた素晴らしいトレセンなのですが……2011年の東北地方太平洋沖地震で、大きな問題に直面しました。停電、そして断水です。

馬って実はとんでもない量の水を飲みます。体重や気候にもよりますが、おおよそ毎日20~40リットルにもなります。そして、山元トレセンでは地震と津波の影響で、電気と共にその水を失いました。

震災当時に山元トレセンに滞在していた競走馬は施設容量上限の約270頭。単純計算でも、飲水だけで毎日8トンもの水が必要となります。飼料は在庫分で賄うとしても、水だけはなんとしてでも確保しないと競走馬たちの命に関わります。

そんな状況を救ったのが、井戸でした。山元トレセンのスタッフは、被災直後にも関わらず必死に大容量の発電機を調達し、井戸水のポンプを回し水を汲み上げ、多くの競走馬を守りきったのです。

地震に強い防災井戸。いざという時、大きな力になりますよ。